RPAで自動化する業務を考えてみる
RPAで自動化する業務を考えてみる
こうのITC診断士OfficeではRPAを専門分野としてご支援を実施しています。
今日はRPAの使い所・事例について考えてみたいと思います。
先日、「RPAの効果」ということでお伝えしました。
・生産性の向上
・コスト削減・利益創出
・従業員のモチベーションアップ・離職率の低下
せっかく自動化するのであれば、費用対効果を考えて効果が得られなければなりません。
RPAでなんでも自動化してしまえばいいの?
RPAの仕事をしていると、何気なく「xxは自動化できないの?」といわれることがよくあります。
よく知らない方(専門家でない方)は仕方がないとは思うのですが、そう簡単に何でも自動化できるわけではありませんし、自動化することが良いとも限りません。
・手間のわりには効果が得られない(一回だけの作業だったり、たまにしか発生しない作業など)
・自動化がそもそもできない(人の判断の介入が多い場合など)
・自動化するも、その確認に人手がかかり効果が得られない(手書き文字のOCR読取など確認が必要な場合など)
などなど、なんでも自動化してしまうのが良いわけでもありません。
RPAで自動化できる業務
では、どんな業務を自動化するとよいのでしょう?
結論から話すと、一般的には以下のような業務を自動化することが効果的といえるでしょう。
・繰り返し行う、ファイル操作(ファイルの移動、削除等)
・繰り返し行う、入力操作(入力画面での繰り返しデータ入力)
・繰り返し行う、印刷(定型帳票の印刷)
・繰り返し行う、メール送受信(ルール化されたメール送受信)
・繰り返し行う、データ検索(情報の検索)
・繰り返し行う、データ照合(データ入力の確認)
・繰り返し行う、データ取得(ネットからの情報取得)
・繰り返し行う、データ加工(xx管理グラフなどの作成)
例1)毎日各支店から売上メールを受信 → 売上の管理表へ入力 → 会計システムへ仕訳の入力
例2)定期的(毎週)に、経営会議のために実績表を出力している
例3)お客様からの問い合わせに迅速に応えるため、バラバラな複数のシステムからお客様情報を収集する
例4)IoTで取得した生産実績を、別システムになっている生産管理システムに自動入力する
例5)毎日訪問する複数Webサイトからの情報収集を自動化する
例6)Webサイトでの発注を自動化する
例7)お客様からのメールを、関係部署に自動メール送信する
などなど、いろいろと考えられます。
RPAで自動化できる要件
業務の自動化といってもすべての業務が自動化できるわけではありませんし、自動化するべきでない業務もあります。
自動化するための条件には、次のようなものがあります。
・繰り返し行う操作であること
・人間の判断を要する場面がなるべくないこと(AIで出来なくはないが大変になる)
そして、自動化は次のような業務に充てることが効果的です。
・繰り返し行う業務
・大量に処理する業務
・システム間の連携(手順を決めて自動化させる)
・24時間稼働させたい業務
・定時に実行させたい業務
RPAで自動化する業務のまとめ
RPAによる業務の自動化は、なんでもかんでも自動化すればいいわけではありません。
業務自動化の効果を踏まえて、その効果を最大化するために自動化する業務を選別していく必要があります。
自動化する業務の炙りだし方、自動化するかどうかの判断や優先順位については、またの機会にお伝えしますが、
「効果を考える → 自動化する業務を選択する」という手順を踏みます。
自動化する業務の選択の際には
「繰り返し」「人間の判断はなるべく入らない」「大量」「連携」「24時間稼働」「定時自動実行」
といったキーワードをもとに、効果を最大化することを考えて、自動化する業務の選別・選択をしていきます。
RPAで自動化に対する当事務所での対応
当事務所は中小企業の現状に合わせ、無料ツールを含めてRPAの導入を支援します。
RPAの実現には、選択するツールの違いから
・自動化言語でのプログラム作成(AutoIT,UWSC,Pythonなど)
・自動化ツールでのRPA作成(UiPath,WinActorなど)
・適応する業務ソフトウェアの導入
といった方法があります。
料金面、機能面、生産面、効果などを検討し、最適な導入を提案します。
一般的にはそれぞれのツールのには以下のような特徴があります。
1)自動化言語でのプログラム作成
・プログラム言語は無料で利用可能であるが、プログラミングを自分で習得するか、専門家に作成を依頼する場合はプログラム作成料が必要となる。
・プログラム言語としては簡易で、使うライブラリも限定されているので、手ほどきを受けることで習得できる(さすがに独学はキツイかも)
・簡単な処理であればそれ程時間がかからないが、複雑な処理には導入まで時間を要することもある。
・かゆいところまで手が届き、業務にフィットしたデジタルレイバーの作成が可能
2)自動化ツールでのRPA作成
・自動化ツールは通常有料である。導入コスト(RPA作成)と使用コストの両方を考える必要がある。導入コストはピンからキリで、自作の場合はコストはかからないが、ベンダーにRPA作成を依頼すると数百万円になることもある。使用コストもピンからキリである。通常サーバーにインストールするRPAは高価で、デスクトップにインストールする場合はそれほど高価ではない。また、制限を設けた上で無料とする場合もある。
・RPA作成にはプログラミングは基本的に必要がない。ただ、そのツールの使い方を覚える必要があり、ツール毎に使い方はことなる。また、処理によってはプログラミングが必要になる場合がある。
・簡単な処理であればそれ程時間がかからないが、複雑な処理には導入まで時間を要することもある。
・よくある自動化には対応されている。但し、ツール側に用意されていない処理の場合は、プログラムを作成するか、業務をRPA側に合わせるか、別の方法を考えるか、あきらめるかなどする。
3)適応する業務ソフトウェアの導入
・今どきはクラウドアプリの選択がトレンドとなっている。通常、ソフトウェア購入費はかからず、月々の使用料を払う。
・業務ソフトウェアの使い方をマスターすればよい。
・インストールすればすぐに使えるようになる。
・業務とフィットしていればよいが、通常はソフトウェアに合わせて業務を変えていく必要がある。また、複数のソフトウェアを導入する場合、ソフト同士が連携が課題となる場合がある。連携されていない場合は、そのままにして手作業をするか、新たにRPA化するかを考える。
当事務所では自動化可能な言語でのプログラム作成をしています。
・AutoIT
・UWSC
・Python
といった自動化可能な言語があります。
有料ツールと比較し、小回りが利いて、簡単に導入できるなどのメリットがあります。
当事務所では上記3つの言語でのプログラミングが可能です。
簡単なものであればAutoITで、すこし複雑であればPythonで、といったように特徴に合わせて対応します。
なお、自動化ツールがご希望の場合は、ご希望に沿うツールの提案・導入支援をいたします。