2020.10.12【資金繰り調査 補助金】IT導入補助金
長野県松本市の経営コンサルタントで中小企業診断士の河野重春です。
資金繰りについてどんな政策があるのか調べてみました。本日は「IT導入補助金」についてです。
注意:この調査は2020年10月12日時点のものなので、それ以降制度が廃止されているなどの可能性があります。
詳細については下記Webサイトを参照いただくとして、ここでは要点をまとめました。
ここまでの融資・給付金・助成金・補助金のリンク
【資金繰りの調査 融資】2020.9.16 川崎市新型コロナウィルス感染症対応資金(川崎市)
【資金繰りの調査 融資】2020.9.17 川崎市創業支援金 アーリーステージ対応資金(川崎市)
【資金繰りの調査 融資】2020.9.17 川崎市創業支援金 女性・若者・シニア起業家支援資金(川崎市)
【資金繰りの調査 融資】2020.9.18 新型コロナウイルス感染症特別貸付(日本政策金融公庫)
【資金繰りの調査 融資】2020.9.21新型コロナウイルス感染症特別貸付(商工中金)
【資金繰りの調査 融資】2020.9.22女性・若者/シニア起業家支援 (日本政策金融公庫)
【資金繰り調査 給付金】2020.9.26持続化給付金 ①給付の対象(国)
【資金繰り調査 給付金】2020.9.28持続化給付金 ②給付の申請(国)
2020.9.30【資金繰り調査 給付金】持続化給付金③給付の金額(国)
2020.10.1【資金繰り調査 給付金】家賃支援給付金(国)
2020.10.2【資金繰り調査 助成金】雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)
2020.10.5【資金繰り調査 助成金】働き方改革推進支援助成金
2020.10.6【資金繰り調査 補助金】小規模事業者持続化補助金(概要)
IT導入補助金の概要
IT導入補助金のHPより↓
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等のみなさまが自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、みなさまの業務効率化・売上アップをサポートするもの。
類型 | 補助金申請額 | 補助率 | プロセス数 | ツール要件 | 賃上げ目標 | 補助対象 ソフトウェア | 補助対象 ハードウェア レンタル | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
通常枠 | A類型 | 30万~150万未満 | 1/2 | 1 | - | 加点 | 〇 | ✖ |
B類型 | 150万~450万以内 | 1/2 | 4 | - | 必須 | 〇 | ✖ | |
特別枠 | C類型-1 | 30万~150万未満 | 2/3 | 1 | 「甲」のみ | 加点 | 〇 | 〇 |
150万~450万以内 | 2/3 | 1 | 「甲」のみ | 必須 | 〇 | 〇 | ||
C類型-2 | 30万~150万未満 | 3/4 | 1 | 「乙」or「丙」 が含まれる | 加点 | 〇 | 〇 | |
150万~450万以内 | 3/4 | 1 | 「乙」or「丙」 が含まれる | 必須 | 〇 | 〇 |
※「甲」サプライチェーンの毀損への対応
※「乙」非対面型ビジネスモデルへの転換
※「丙」テレワーク環境の設備
IT導入補助金の類型<通常枠>と<特別枠>の違いは?
IT導入目的の違い
IT導入補助金のHPを見ると<通常枠>は以下のように記載されています。
「IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等のみなさまが自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、みなさまの業務効率化・売上アップをサポートするものです。」
一方<特別枠>の説明は以下のようになっています。
令和2年度補正 サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)特別枠(以下、「C類型」)は、昨今の新型コロナ感染症が事業環境に与えた影響への対策及び同感染症の拡大防止に向け、具体的な対策(サプライチェーンの毀損への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換、テレワーク環境の整備等)に取り組む事業者によるIT導入等を優先的に支援するために創設されたものです。
このように<特別枠>では新型コロナ対策として具体的な目的が記載されています。一方、<通常枠>では「自社の課題」というように目的が限定されていません。
従って、<特別枠>に合う目的であれば、補助率が高いので<特別枠>での申請することがよいということになります。
補助対象経費の違い
IT導入補助金のHPを見ると<通常枠>は以下のように記載されています。
ソフトウエア費、導入関連費等
※本サイトにて公開予定のITツールが補助金の対象です。
一方<特別枠>の説明は以下のようになっています。
ソフトウエア費、導入関連費、ハードウェアレンタル費
※本サイトにて公開予定のITツールが補助金の対象です。
コロナ対応型の特別枠では「ハードウェアレンタル費」が対象となっています。
具体的には、サーバーマシンののレンタル費、iPatのレンタル費などが考えられます。
但し、注意点として補助対象となるレンタル費は1年間に限定されていることに注意が必要です。
IT導入補助金の申請手続きの注意点
IT導入補助金のHPには以下のような図がのせられています。
交付決定の連絡が届く前に発注・契約・支払い等を行った場合は、補助金の交付を受けることができません。ご注意ください。
ここで、注意することは以下の点です。
①IT導入支援事業者は支援事業者として申請してITツールとともに登録されなければならないこと
②IT導入支援事業者と中小企業・小規模事業者が共同で「交付申請」の手続きをしなければならないこと
③IT導入支援事業者と中小企業・小規模事業者が共同で「事業実績報告」の作成をしなければならないこと
④IT導入支援事業者が「サポート・アフターフォロー」をしなければならないこと
⑤IT導入支援事業者と中小企業・小規模事業者が共同で「事業実施効果報告」の作成をしなければならないこと
この補助金は、このようにたくさんの注意点があります。ただし、その大半は「IT導入支援事業者」が負担することなるであろうことから、利用者側の負担はそれほど大きくないものと考えられます。